日産自動車村山工場跡地利用協議会(五者協議会)「まちづくり方針」の内容
はじめに
平成13年8月に発足した「跡地利用協議会」(四者協議会)は、同年11月、協議会における協議・検討の結果を『中間整理』として集約した。
その後、平成14年3月に、跡地全体(約140ヘクタール)の4分の3にあたる約106ヘクタールの敷地が日産自動車株式会社から宗教法人真如苑に譲渡(売却)され、新たに真如苑を加えた「跡地利用協議会」(五者協議会)となった。
五者協議会において、約1年間にわたり計5回の協議会を開催し、『中間整理』の考え方をもとに、跡地利用計画の更なる具体化について検討した。その結果、ここに関係者において等しく共有し、今後のまちづくりの指針とすべきものとして、平成15年3月に「まちづくり方針」をとりまとめるに至った。
今後は、この平成15年3月策定の「まちづくり方針」を踏まえ、各街区の計画の熟度に応じて、地区計画を用いて具体の都市計画や事業につなげていく。
1 跡地利用のビジョン
(1)狭山丘陵から多摩川に至る自然の系を活かした環境の街の実現
市民生活に憩いと潤いを与え、市民の“心のふるさと”となるような緑豊かな街の実現を図る。
(2)賑わいと活気にあふれる都市空間の形成
都市核土地区画整理事業地区や武蔵砂川駅周辺地区など、周辺地域との連携を図りつつ、憩いと潤い、賑いや新たな雇用の創出などによる地域経済の活性化に資する空間形成を図る。
(3)アメニティのある質の高い生活空間の形成
道路・公園などの都市基盤施設や公益施設(病院)を適切に整備する中で、豊かな環境の市街地形成を進め、市民生活に利便性や快適性を提供する質の高い街の形成を図る。
2 土地利用の考え方
地区内を大きく7つのゾーンに区分し、それぞれ以下のとおり土地利用を図る。
(1)AからDゾーン(日産自動車等所有地)
都市核土地区画整理事業地区等との連携を図りながら、商業系、住居系施設や公益施設等の複合した、賑わいと活気にあふれる、地域の活力を生むゾーンを形成する。
導入施設のイメージ
- Aゾーン
- 商業施設(イオンモールむさし村山ミュー)
- Bゾーン
- 商業施設(日産カレスト(新車・中古車展示販売施設))
(注)2006年5月、カレスト村山からカーミナル東京に社名変更 - Cゾーン
- 公益施設(病院)
- Dゾーン
- 住居系・その他施設
(2)EからGゾーン(真如苑所有地)
敷地全体に植栽を施して、緑豊かな環境や林苑を整備し、寺院等を中心とした安らぎを感じるゾーンを形成する。また、文化・スポーツ施設等により賑わいと雇用の創出を図るゾーンを形成する。
導入施設のイメージ
- Eゾーン
- 緑豊かな文化・スポーツ施設等
- Fゾーン
- 林苑、寺院及び付属建築物
- Gゾーン
- 緑豊かな文化・スポーツ施設等
3 公共施設等の整備の考え方
(1)骨格道路
- 南北及び東西方向の交通動線を考慮して、おおむね、図1のとおり地区内の主要な道路を配置する。
- 位置等の詳細については、土地利用計画、周辺道路とのネットワーク及び交通需要等を考慮して今後更に検討を行う。なお、幅員は、原則として18メートル以上とする。
(2)公園、緑地等
- 良好な市街地環境を形成する観点からその規模・形状等を検討し、適切な配置を行う。
- 道路沿道でのセットバックや植栽を行い、良好な環境を形成する。
(3)歩行者動線
- 骨格道路には、十分な歩道を確保し、ゆとりある歩行者空間を形成する。
- その他、歩行者の動線に配慮した歩行空間を適切に配置する。
(4)その他
- 武蔵砂川駅からのアクセス確保について検討する。
- 区画道路については、土地利用の詳細化にあわせて適切に配置する。
- 区域が周辺の既設道路と接する部分については、必要に応じて区域内へのセットバック等の検討を行う。
- 将来のバス路線の導入を想定し、バスベイ等の必要な施設整備を検討する。
4 段階的整備
各ゾーンでは、計画の熟度が異なるため、段階的に整備を行う。おおむねの整備時期は次のとおりとする。
(1) 2004年まで(先行期)
- Bゾーン :商業施設(日産カレスト)
- Cゾーン :公益施設(病院)
- G1ゾーン :緑豊かな文化・スポーツ施設等の暫定利用
(2)2004年から2010年代前半(中期)
- Aゾーン :商業施設
- D1、D2ゾーン :住居系・その他施設
- E1、E2、G1、G2ゾーン :緑豊かな文化・スポーツ施設等
(3)2010年代前半以降(長期)
- E1、E2、G1、G2ゾーン :緑豊かな文化・スポーツ施設等
- F1、F2ゾーン :林苑、寺院及び付属建築物
5 整備の進め方
- 各ゾーンの具体的な整備方法等については、計画の熟度に応じて、事業者が関係機関と調整のうえ進める。
- 整備にあたっては、周辺の市街地整備も考慮しながら、地区計画などの適切な都市計画手法や事業手法を用いて進める。
- 開発指導要綱を尊重するなど、地元市におけるまちづくりの考え方に十分配慮する。
- 公共施設の整備にあたっては、原則として開発者負担を導入する。
6 今後の検討の継続に関して
中長期的に整備を行なうゾーンについては、引き続き「跡地利用協議会」において検討を加え、必要に応じて新たなとりまとめを行なうことを考慮する。
本方針をふまえて、跡地及び周辺地域のまちづくりが円滑に行なわれるように、今後参画する事業者等も含めて、関係者において相互に協力するものとする。
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